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July 13, 2006

「さらば奴隷船」

こんばんは。

きょうは暑かったねえ。

ビール飲みたくて仕方ない(笑)

というわけで
もうあとわずかなわけだが。

「どうせぷーは今年も論文ダメだろ」。

そう思っている人も多いと思う。

思い起こせば1年前。

私は
両訴で感じた手応えの悪さに
ひたすらひたすら目を背けて
酒に溺れていた。

そして何を勘違いしたのか
ひたすら口述に向けて
せっせと勉強していた。

哀れである。

あれから1年。

耐震強度偽装の豪華マンションを造ることを止め、
今年はひたすら基礎の部分、土台の部分を固めてきた。

よく再現を作ることが翌年に役立つと言われているが
私の場合は奴隷船で問題に直面しながら感じたことを
翌年に活かすのが一番だと思っている。

去年の奴隷船では
1日目の商法2問目で
事案分析能力の欠如を感じた。

結果としては問題なかったものの
30分間かけても隠れた手形保証の事案であることに全く気づかず
ひたすら支配人の論点を書いて
逃げまくった姿勢は反省すべきだと思った。

そして両訴で地獄をみた。

基本から考えずに
ひたすら答案のパターンを覚えたことで
予備校答練をクリアしてきた去年の私にとって
わからない問題に当たった時に
立ち返るべき基礎は何もなかった。

おそらく両訴とも
2問目は
一桁の惨い点数がついたことだろう。

両訴が得意な人はわからないと思うが
両訴でやらかした時ほど
2日目の夕方のやるせなさといったらない。

やばいかもな。

本人が一番よくわかっていた。

痛いほどわかっていた。

「1500人だし
他の科目でなんとかカバーできるだろう」という
根拠のない救いにすがりつき、
一夏ごまかしつづけた。

口述の勉強をせっせとやることで
逃げ続けた。

今思い返せば
最悪の夏であったね、2005年の夏は。

で、今年。

厳しい試験だ。

今年の合格を確信しているなんて
大それたことは思っていない。

わかりきったことだが
論文で何かが終わるわけでは
決してない。

この2年、
何かの終わりを期待して
その期待を嘲り笑うかのような
残酷な秋がやってきた。

今年は
秋の冷たさに耐えられるように
何も期待しないで
論文を迎えてみようと思っている。

それが今の私の
偽らざる心境だ。

去年の秋、
一度は司法試験をやめようと思った私を
考えてもみなかったような
たくさんの人がネットを通して
励ましてくれた。

そんな皆さんの期待に
応えられるのか、
正直言って不安がないとは言えない。

でも
どんなに醜くても
行ける所まで
走ってみようと思っている。

向き不向きなんて
関係ない。

自分が始めたことに対して
きっちり落とし前をつける。

極めてシンプルなことだ。

そこには
社会的評価や他人の評判や
己の打算が入る余地はない。

たかが試験
されど試験である。

試験そのものに対する姿勢じゃなくて
自分の人生なり生き方なり生き様なりに対する姿勢として
この試験に関しては中途半端ではやめられない。

偏差値が高いという子供も笑うようなくだらない理由で法学部に進み
全く興味のない法律の授業に吐き気を催していたこの自分が
仕事を投げ打ってこの試験を始めたこと自体が
パラドックスパラダイスである。

深刻に考えれば全く意味のわからないことを続けることで
恥をさらし醜さを増してきた。

誰も入ろうとしない冬の海に飛び込んで
ひたすら意味もなく泳いでいるような状況だ。

正直、自分をそういう状況から助けだして
暖かいバスタオルで優しく包んであげたくもある。

だけど
ここで自分を甘やかしたら
負けだと思っている。

自分を甘やかすのは
とっても簡単だ。

「身の丈」という
わけのわからない言葉を持ちだして
自分に無理なこと、危険を伴うことは
一切やらなければいいだけだ。

でもそんな小さくまとまる人生には
全く興味がない。

意味なんて後からついてくるものだ。

それは客観的なものではなく
主観的なものとして価値をもつのだろう。

法曹に向いているかどうかではなく
自分の始めたことに対するケジメとして
エンドマークは結果が出てからじゃないと打てない。

というわけで
短そうで長かった論文直前期ももう終わり。

「ブログばっかやってんじゃねえよ」。

去年落ちた私に優しい言葉を掛けてくれた人達に
そう思われたくないので
意識的に更新を減らしてきた。

この記事も
少しずつ書きたいことを書いて溜めてきた。

この直前期、
私の周りでも
この数年よどんでいた空気が
かすかに、でも確実に動き出した。

私も無限のループからそろそろ
抜け出さないといけない。

去年合格していれば
それが一番だったのは確か。

時期を逸したといわれれば
返す言葉もない。

この1年で
色んなものが私の中から
消えていった。

ある意味
抜け殻のような状態のまま
走ってきた。

それでも
結局ここまでやってきた。

失われたものが多くても
新たに何かを得られれば良い。

そう信じてやってきた。

客観的には信頼が失われつつある
自分の力と可能性を
それでも信じてやってきた。

1500人時代の熱気が去り
寂寥感が日に日に強まる旧司法に
それでもしがみついてやってきた。

旧司法を取り巻く環境と
自分自身の置かれた状況の
奇妙な符合を痛感する1年だった。

気づけば本試験は目の前だ。

今年こそ
奴隷船に別れを告げてきたい。

そして
2日目の夕方に静かに、でも自信を持ってつぶやきたい。

「さらば奴隷船」。

それでは
行ってきます。

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受験日記」カテゴリの記事

Comments

長くて、短くて、単調で何の変化もないようで、何かが変わった。
そんな一年の決算をしてきてください。
無心で楽しんできてくださいね。
いってらっしゃい。

Posted by: あくび | July 13, 2006 at 22:11

ぷーさん、はじめまして。
このブログの隠れファンでした。
あなたの論文合格を心から願ってます。
最後の戦い、期待しています。


Posted by: 百合の紋章 | July 13, 2006 at 23:13

淡々と解いて、
気が付けば6科目終わってた。
今年は、そんな展開で行きましょう。
3度目のビールは、
たぶんこれまでで一番美味くなると思いますよ。

奴隷船のどこかですれ違うのを楽しみに、
自分も3度目の夏に向かいます。

幸運を!

Posted by: Fumiya | July 13, 2006 at 23:59

お久しぶりです

冬の後には春が来ます。

トンネルには必ず出口があります。

そして、夜は必ず明けます。

今年の論文試験は、思う存分力を発揮しちゃって下さい。

ぷーさんならきっと大丈夫です。


Good Luck!!

Posted by: n | July 14, 2006 at 07:01

はじめまして。こっそり眺めて2年くらい。
初めてカキコします。

いつも刺激をここからもらってました。
今回は、自分がエールを送りたいということで、
僭越ながら初カキコ。

あせらず、じっくり、楽しんできてください。

Posted by: KEI | July 14, 2006 at 08:22

 ぷーさん、こんばんは。
 金曜日となり、そろそろだなと感じてきました。

 この一年間、私にとってもあっという間で、気づけば本試験直前となっていました。
 最近仕事をしていて思うのは、結局問題点を発見する能力とそれを改善する提案をする力が重要だということ。
 おそらく、司法試験の場合、要件・効果を検討するうえで、問題発見・改善提案さえできれば問題ないんでしょうね。

 明後日から、肩の力を入れずに楽しんでこようと思います。
 ぜひ、ぷーさんも本来お持ちの実力をすべて発揮されんことをお祈りいたします。

 では、お互いの健闘を祈りつつ。

Posted by: とかっち | July 14, 2006 at 19:36

僕も初めて書き込みます。

ブログを拝見させていただき始めたのは、受けようと決めた去年の択一前あたりでした。撃沈でした。

今年は何とかキッカリで択一通って、一応論文は受けさせてもらえるそうです。

そういえば択一前の記事に勝手に力をもらったりしました。

僕は伊藤塾に通っていたのですが、塾長は常日頃から「その人にとって一番いいときに受かる」って言ってました。塾長の思想みたなのにはあんまり馴染めない所もあるんですが、これはホントなんじゃないかなって思います。

今年がそうなんじゃないでしょうか。見ず知らずの若造にこんな事言われても何の励みにもならないでしょうが、そんな気がしたので書かせてもらいました。せっかくなので僕も出来ることだけやってみようと思います。頑張りましょう!!

長々すみません。返信頂かなくても結構ですので><

Posted by: shinagawa | July 14, 2006 at 19:45

身の丈にあった生き方をするのも
難しいし、根気がいるし、と
思うなあ。

Posted by: どうでもいいが。 | July 14, 2006 at 20:41

ぷーさんはきっと今年は合格します。
私も20数年ぶりに参戦しましたが、
研修所でお会いできることと思います。
お互い頑張りましょう。

Posted by: えび丸 | July 14, 2006 at 21:44

言い訳をしないぷーさんが好きです。

あなたの努力が報われますように。

Posted by: がんばれ | July 14, 2006 at 23:19

この直前の一つ一つの言葉に私のほうが逆に励まされました。
本当に、心から受かって欲しいと思っています。
実力以上の力が出せますように!!

Posted by: 睡蓮 | July 15, 2006 at 11:21

ぷーさんはぷーさんの時間をしっかり歩んできたと思います。
最後の最後まで自分の力を信じて全力を尽くしてきて下さい。
あなたの熱心なファンの一人として検討を祈っています。

Posted by: kaede | July 15, 2006 at 22:24

あと1日!

ぷーさんは勝つ!

Posted by: ぷーさんは勝つ! | July 16, 2006 at 18:05

◆あくびさん

コメントありがとうございました。

何かが変わったんでしょうかね(笑)

主観的には色々変わりましたが
客観的も良い方向に変わっていることを
終わった今となっては期待するだけです。

ではでは。

◆百合の紋章さん

コメントありがとうございました。

はじめまして。

>このブログの隠れファンでした。

これからも「隠れ」ファンでよろしくです(笑)

◆Fumiyaさん

コメントありがとうございました。

今年の試験は休み時間も試験時間も
全てが全てあっと言うまでした。

1日中時間に追われて
それを2日繰り返して
いつの間にか終わっていた感じです。

3回目でただ慣れてきただけかもしれませんが(苦笑)

たぶんFumiyaさんとは
奴隷船のどこかですれ違ったんでしょうね(笑)

音楽聞いて勝手に自分を盛り上げていたのが
私です(笑)

なにはともあれ
お疲れさまでした。

◆nさんへ

お久しぶりです。
コメントありがとうございました。

トンネルを抜けたはずと今は思っていますが
10月6日の夕方までわかりませんからね。

いい加減朝日を見たいです(笑)

ではでは。

◆KEIさんへ

初カキコありがとうございました。

>こっそり眺めて2年くらい。

こっそり眺めていただきありがとうございます(笑)

論文は正直な所楽しむ間もなく
終わった感じがします。

今年は本当にあっという間だった。

これからもこっそり眺めてくださいね。

ではでは。

◆とかっちさん

これまでずっとコメントいただきありがとうございます。

とかっちさんも論文お疲れさまでした。

>明後日から、肩の力を入れずに楽しんでこようと思います。

楽しんできましたか?

私は肩に力入ってないだろうと思っていたのに
帰ったら肩こりでぐったりしました(苦笑)

まだ肩こりがとれません。

お互いやることはやったという感じで
10月に浦安で会えることを祈っています。

ではでは。

◆shinagawaさん

コメントありがとうございました。

そして論文試験お疲れさまでした。

>僕は伊藤塾に通っていたのですが、塾長は常日頃から「その人にとって一番いいときに受かる」って言ってました。塾長の思想みたなのにはあんまり馴染めない所もあるんですが、これはホントなんじゃないかなって思います。

私もその通りだと思います。
私の場合は塾長の考えが結構好きなので
入門期に伊藤塾を敢えて外した過去があります(笑)

お互いにとって
今年が一番良い時だといいですね。

これからも気軽にコメントしてください。

ではでは。

◆どうでもいいが。さんへ

コメントありがとうございます。

>身の丈にあった生き方をするのも
難しいし、根気がいるし、と
思うなあ。

なかなか鋭いですね。
でもね、身の丈にあった生き方を難しいと思ったり
根気がいると思ったりするのは
現状に満足していない自分がいるからだと思いますよ。

同じように身の丈にあった生き方をしていても
それになんの疑問も感じずにだらだら生きる人もいますから。それが20代の私自身です。

また何かあったらコメントしてください。

ではでは。

◆えび丸さん

コメントありがとうございました。

>私も20数年ぶりに参戦しましたが

凄い。格好良すぎます。

えび丸さんも
論文試験お疲れさまでした。
20数年ぶりの論文会場はどうでしたか?
雰囲気とか以前と違いますか?

またコメントお待ちしています。

ではでは。

◆がんばれさん

コメントありがとうございました。

努力は報われるまでするものだと思っています。
これからも努力し続けますので
よろしくお願いします。

◆睡蓮さん

コメントありがとうございました。

私はみなさんのコメントに励まされました。

一人で勉強しているものにとって
これほどありがたいことはありません。

こちらこそありがとうございました。

ではでは。

◆kaedeさん

コメントありがとうございました。

とりあえず出来ることは出来たかなと。
そんな風に今は思っています。

今はまだまだ疲れが残って
ぼーっとしています(苦笑)

ではでは。

◆ぷーさんは勝つ!さん

コメントありがとうございました。

実は頂いたコメントを見たのは
論文終わった後でしたが
最初に目にしたので
すごく嬉しかったです。

本当にありがとうございました。

Posted by: ぷー | July 21, 2006 at 22:30

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